■玉蘭

 

インドのアッサム地方の紅茶の品種から生まれた、釜炒り緑茶です。蘭の花のような清香、しつこさのない、上品な味わいのお茶です。

 

産地:静岡県藤枝市

 

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このお茶は、静岡県藤枝市の空気の澄み渡る中山間地の茶園から届きます。

良質な茶葉が育つ好条件の茶園ですが、山間地の斜面はひと面積が小さな茶畑で、平地の茶畑に比べ、作業は手作業による仕事を多くしています。

日本茶は、「やぶきた」という品種が多くつくられていますが、この茶園では、「やぶきた」以外の品種を多数育て、少量生産しているという、珍しい茶園です。

<玉蘭>は、「静-印雑131」という品種のお茶から作られる緑茶です。
この品種は他にはない特別な“花香”を有しており、その香りを、“釜炒り製法”によって引き出しています。

外に放つ香りは「藤かおり」に比べて控え目ですが、静かに広がる爽やかな“蘭花”の様な香気は飲むほどに体に満ち溢れ、気持ちをリフレッシュしてくれます。

香りより旨味を追求した日本茶が多い中、香りが楽しめる緑茶としておすすめです。

澄んだ明るい黄緑色の水色と清香な香りで、一服の清涼剤をお楽しみ下さい。

<2011年の仕上がり>
花のような香りをもつこの品種のお茶は、よく「台湾の包種茶に似ている」と言われますが、日本茶ならではの渋味、苦味も含んだ清涼感が特徴です。まだ出来立ての水っぽさがありますが、例年通り、夏頃から味わいが深まると思います。

 

 

【美味しいお茶のいれ方】
 

熱湯で淹れるとよい花香が立ち、

やや冷ました湯でゆっくりと淹れると、喉越しの爽やかな花香が楽しめます。

 

 

 

★今の時期は高めの熱湯で淹れ、香りを楽しまれますことおすすめ致します。
★茶葉の量は、急須の底が隠れる程度で、一度お試し下さい。
茶葉が開くほどに味わいが出てきますので、湯の温度と待ち時間を工夫しながら、このお茶の深い味わいをじっくりお楽しみ下さい。
★二煎目以降は一煎目より高温で入れて、蒸らし時間をお好みで調節下さい。

【父・小柳三義さんのコメント】

お茶の品種は、「やぶきた」だけ、と思っていたところ、その他様々にあり、枚挙にいとまがない。
できれば全部を作って、地層は第三紀新層である私どもの土地で、その品種の持っている特徴を発揮できるか見極めたいが、そんな余裕が無いのでとりあえず、苗が入手できる品種を作ることにした。
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いずれも品種は、それぞれ固有の香りと味があり、品種の選択はその地域の盛衰に繋がるので、余程の注意が必要である。まず「印雑131」は非常に早く、無霜地帯なら最高だ。しかし、このお茶は蒸製法の伸び茶には不向きな茶だ。よく萎凋をして釜炒りにしたならば、申し分のない荒茶になる。そこで、元県立茶業試験場長であった有馬利治氏にできた釜炒りの茶を送って審査してもらったところ、「玉蘭」という名称を頂いた。

 

 

        先人の 残してくれた
        品種茶を
        作りつづけて これにむくいん
                         白香
                        (こやなぎみつぎ)